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1つの健康を目指して 【獣医師 平山琢朗】2017年3月退職

私は、2014年4月から獣医師として勤務している平山琢朗と申します。
今回、アンドレ動物病院で大学卒業後3年間勤務し、2017年3月でこのアンドレ動物病院を退職するにあたり、コラムを書かせていただきます。

 

私が獣医師を志したのは、小学校時代でした。
そもそも家で犬や猫を飼っていたので動物が好きではありましたが、獣医師という仕事を知ったのは母が愛読していた『動物のお医者さん』という漫画を読んだのがきっかけでした。
その漫画は北海道の ある獣医大学(架空の)が舞台でした。
幸いにも僕も北海道出身だったので、雪国で暮らし、動物たちと心を交わして、獣医師を志す登場人物たちと自分が重なり、とても心を惹かれました。

 

また、父の仕事にも影響を受けました。父はエゾシカのハンターをやっていて、幼少期からエゾシカの解体も見せてもらっていました。
はじめは「なぜこんなことをしているの!?」という気持ちで父の行いが全く理解できませんでした。
しかし、「エゾシカを撃つことが人の暮らし、自然を守ることにつながっているのだ。」と父から教えてもらい、命の扱いの難しさをいつも感じていました。
そのような生と死を感じたのもこの仕事に興味を示すきっかけだったのだと思います。シカがバラバラにされていく光景を目の当たりにしながらも、シカ肉はモリモリと食べて育ちました。

 

そんな家庭のせいか、いつしか野生動物に興味を持ち、大学では野生動物の病気について研究していました。野生動物の研究目的は野生動物を取り巻く人々の健康、ひいてはペットの健康を守るためなのだと痛感し、臨床医となってペットの健康を守りたいという思いが強くなりました。

大学6年生の時に就職活動として、いくつかの動物病院を見学実習させていただきました。
そして出会ったのがこの 「アンドレ動物病院」 でした。
この病院に私が惹かれたのは犬や猫以外にウサギ、フェレット、ハムスター、チンチラ、デグー、鳥類など多くのペットを診療対象にしており、多くの臨床経験があります。さらには飼い主様に説明するにはどうしたらいいのか、治療方針をどうすればいいのかを毎日スタッフ全員で話し合う時間が必ず設けられており、ペットの健康を守るためにみんなが一丸となって働いているのを見たからです。
学生時代に色んな病院を見て回りましたが、動物を救いたい!という熱意を最も強く感じ、「ここで働きたい!」という想いで志願致しました。

 

3年前、北海道からこの宇都宮にやってきた時、本当に何もわからぬまま、期待と不安が交錯する心境でした。
「私にこの仕事が本当にできるのか?」 葛藤する毎日でした。はじめは自分が先生と呼ばれることに戸惑いと焦りもあり、うまく説明することもままならない状態で、悔しい思いを沢山してきました。
それでも、院長、副院長をはじめとする「アンドレのみんな」が、時には先輩として厳しく、時には家族のように、未熟者の私をいつも支えてくれました。
社会人として生きていくことのルールは勿論、獣医師としていかに飼い主の皆様との信頼関係を築いていくのか。飼い主の皆様が納得できる治療方針を見つけることをめざしていくこと。多くのことを学びました。
そのおかげもあって、今では「アンドレの一員」として、少しずつ皆様から信頼していただき、様々な治療の提案ができたり、治療がうまくいった時には共に喜びあったり、「仕事のやりがい」を実感することができるようになりました。
時々、「頑張ってるね!」と声をかけてくださる飼い主様にも勇気付けられました。本当にありがとうございました。

 

栃木県での生活も、恒例の病院遠足では、みんなで「益子焼き」を作ったり、鹿沼の釣り堀でニジマスを釣ったり、大谷観音、大谷石資料館に行ったり、とても楽しかったです。
また、餃子は月に3、4回は食べないと気が済まなくなりました。(笑)
街の方と話をすると、 「あー、アンドレ! 知ってるよ!」 という言葉を多くいただき、「アンドレ動物病院」は本当にみんなに信頼されている病院なのだ。といつも実感していました。そんな病院で働くことができたのは私の誇りです。

 

この仕事をしているといつも大学時代に恩師から学んだ1つの健康の話を思い出します。
『人、動物、自然の健康はつながっていて、1つの病気を治すことが他の2つの健康を治し、ひいては地球全体の健康——1つの健康となる。』という概念です。
私自身、未熟なところがまだまだたくさんありますが、だからこそ、ここで学んだことを思い出し、新しい道を歩み、わからないことでも挑戦していこうと思っています。
今後は大学病院へ場所を変えて専門的な分野を学び、得たスキルを社会に還元することで、自分が獣医師として、より高次の存在となり、1つの健康を保全できるよう善処したいです。

 

最後になりますが、アンドレのスタッフの皆様、またご来院頂いてる皆様へ御礼申し上げるとともに、皆様のペットの回復、ご多幸をお祈り申し上げ、末筆とさせていただきます。

 

ありがとうございました。 お世話になりました。

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